2021年3月13日土曜日

快晴の鳥海山は月山森まで

  2月28日。全国的に高気圧に覆われた快晴予報。

 ずっと気になっていた鳳来山経由で鳥海山を目指す。

 鳳来山経由の山スキーの記録は見つけることが出来ず、地形も、一部急坂があり、不安だったが、スキーツアーで先行している跡もあったので、ルンルン気分でスキーハイクをスタートした。

 緩やかな起伏を経ながら高度を上げていく林間コースは、なかなか気持ちが良い。途中、トイレ休憩している間に、後続のボーダーから追いつかれる。

 旅行村が見下ろせて、気分のいい稜線だなんてお気軽ハイクを楽しんでいたら、目の前に鳳来山の急な尾根が登場。巻き道があるのでそちらを進むとすると、山陰の薄いバンドはアイスバーンで覆われている。こりゃ無理だとあきらめ、スキーをザックに括り付け、登り出す。距離が短いのでアイゼンを着けなかったが、夏道と氷と雪のミックスはちょっと冷や冷やもの。

左巻き道、右尾根道

 50mの登りに苦労して、やれやれとスキーを履くも、今度は大沢神社からの、コブコブの登りに手こずり、思いのほか時間を費やし、結局、スキーを脱ぎ、肩担ぎで進む。

コブコブの尾根


 ここを登りきれば、林の中のなだらかな斜面となり、1100mあたりから樹林地帯を抜け出し、鳥海山を眼前に据えながら草津川右岸の尾根を滝の小屋まで上り詰めていく。



草津川沿いの尾根を振り返る(1)

草津川沿いの尾根を振り返る(2)



 鳳来山回りで、やや気力を使い果たした感があったが、滝の小屋には多くのハイカー、スキーヤーがいて、皆さん最高に楽しんでいる様子から元気をもらい、月山森を目指すこととする。

 八丁坂の登山道とは反対側にフラッグが設置してあり、こちらもそれに従う。河原宿は屋根から下は雪の中であった。そう言うと、深く沈んでしまうような雪に覆われたイメージを持ってしまうが、実際は、シュプールも付かないような固い雪に覆われた平原であった。


 月山森が、なぜか遠くに見えた。山を覆う風紋や雪庇に怖気づいたせいかもしれない。千畳敷が見えるところまで平原を進む。すると月山森に登山者があった。千畳敷にも、はじめスノーモービルかと見間違うほどのはっきりとしたトラック痕があった。月山森に居た登山者も千畳敷に下っていく。この時期でも万助道からスノーシューで来れるようなアプローチが可能であることを教えてくれた。

 月山森を覆う風紋が、この山の厳しさを教えている。今日は例外。地形や標高は私に来ることを許すが、気候はハレの日しか立ち入ることを許さない。

 笙ヶ岳、鍋森(てっぺんに立ってみたい)、御浜、そして文殊に至る大きな尾根、この全てが白雪一つに覆われ、滑らかな山容となっている様は言葉には表せない美しさだ。

河原宿の小屋

月山森を遠くに感じた




千畳敷、左が鍋森、正面が鳥海湖・御浜

笙ヶ岳
 

 八丁坂の斜面は快適な滑降であったが、結構、クラストしており、上下動をはっきりして、山回りを確実に捉えられるように下った。



 滝の小屋からの宮様コースは、スキーで滑るのが不快なほど、深い足跡が残されていた。この日の人の多さを表している。

 ツリーランは、ブナの二次林という感じの林の中を行く。ブナの大木の間を滑る月山の雄大さを改めて感じていた。他人の後を追ってしまったが、もっと草津川沿いにコースを取れば、滑るに適した地形があると思う。


 最後は、草津川を横断して、旅行村に滑り降りる。

旅行村から鳳来山

 このルートはGPSデータが公開されていたので、そのとおり進んだが、問題が無かった。草津川は砂防堤の手前で横断するが、スノーブリッジが何か所かあり、少なくとも今回は問題が無かった。


 草津川を渡り、登り返すためにスキーをザックに付けていたら、ハイカーも同じようにGPSを見ながらやってきた。互いに間違いが無いことを確認する。斜面をツボ足で登り返すと、旅行村からの鳳来山への登山道に出る。小沢に架かる小橋をわたり、ちょっと進むとフェンスで囲まれた設備が見え、その先に旅行村のバンガローが現れる。

 旅行村からスタート地点まで戻れる道が山裾にあったが、広く明るい方に誘われていた。最後は車道を戻っていった。

旅行村から鳥海山

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